「連絡ノートにはよいことが書かれているが活かしきれていない」「連絡ノートに書いてあることを詳しく聞きたいが、シフトが合わない」などとお悩みではありませんか?
連絡ノート(お店ノート)に書かれている内容はスタッフのリアルな声であり、飲食店運営に活かせます。アプリ版の連絡ノートを使えば、よりスピーディーな情報共有が可能です。
本記事では連絡ノートを使うメリットやデメリット、実際の記入例を紹介しています。アプリ版の連絡ノートにも触れていますので、興味がある方は最後までお読みください。
飲食店の連絡ノート(お店ノート)とは?
コミュニケーションツールとして連絡ノートを活用している飲食店も多いと思います。スタッフの出入口や休憩場所、更衣室などに置かれて、スタッフ同士が書き込む交換日記のような存在です。
- 仕事中に気づいたことを共有する
- 仕事の振り返りとフィードバックを行う
連絡ノートの主な役割はこの2つです。それぞれを確認していきましょう。
仕事中に気付いたことを共有する
連絡ノートにスタッフが仕事中に気づいたことを書くことで、飲食店全体に情報が共有されます。書き込みを見たスタッフが共感して、改善に活かそうと思うことで、より良い飲食店運営につながるといえるでしょう。
お客様と接することが多いスタッフの気づきは、社員やマネージャーにとって貴重な情報です。お客様のアンケートや口コミからではわからないリアルな声を拾える可能性もあります。
仕事の振り返りとフィードバックを行なう
スタッフに1日の仕事を通してできたことやできなかったことを連絡ノートに書いてもらうことで、仕事の振り返りが可能です。
仕事を振り返った内容に対して店長や先輩スタッフがアドバイスを書き込んでフィードバックすることで、スタッフが次の出勤時に実践してみようと思うようになります。店長や先輩スタッフは書き込んでもらった内容を把握しているため、スタッフが成長するための支援もしやすくなるでしょう。
連絡ノートのメリット
飲食店で連絡ノートを活用することで、以下のメリットがあります。
- スタッフ同士のコミュニケーションがよくなる
- 店長の考えが伝わりやすい
- 飲食店の改善点がわかる
それぞれのメリットを確認していきましょう。
スタッフ同士のコミュニケーションがよくなる
連絡ノートに気づきを書いてもらうことで、スタッフ同士の考えや想いが可視化できます。連絡ノートはテキストコミュニケーションですが、スタッフが何を考えているかがわかりやすくなるため、実際に会った時のコミュニケーションが円滑になるでしょう。
飲食店は多忙になるケースが多く、仕事中は思うようにコミュニケーションが取れないこともあります。連絡ノート上でのコミュニケーションによって、職場の雰囲気がよくなるといえるでしょう。
店長の考えが伝わりやすい
連絡ノートはスタッフが書き込むだけの一方通行ではなく、店長や先輩スタッフからフィードバックすることが大切です。
飲食店のリーダーである店長が、お店が目指すべき方向やスタッフに求めていることを連絡ノートに書き込むことで、理念やビジョンがスタッフに伝わりやすくなるでしょう。テキストコミュニケーションを通じて、同じ方向を向けるのが連絡ノートのメリットです。
飲食店の改善点がわかる
お客様と接することが多いスタッフは、お客様のリアルな声を聞きやすいポジションです。お客様が話していた内容やちょっとしたクレームなどを連絡ノートに書き込んでもらうことで、飲食店の改善点がわかりやすくなります。
例えば、料理の提供スピードが遅いと感じているお客様がいれば、その情報を連絡ノートに書き込んでもらいましょう。書き込みを見た店長は、あらかじめ時間がかかる料理はお客様にその旨を伝えて、早く提供できる料理を提案するなど改善策を指示しやすくなります。
連絡ノートのデメリット
活用することでメリットが多い連絡ノートですが、以下のデメリットもあります。
- 書き込みにムラが出る
- 運用できないとスタッフの不満が溜まる
- 連絡ノートを見ないと内容が把握できない
それぞれを少し詳しく確認していきましょう。
書き込みにムラが出る
アルバイトの中には、積極的にシフトに入ってくれる人もいれば、学業優先で週に1日しか出勤できない人もいるでしょう。連絡ノートは基本的に飲食店に置かれていますので、出勤しているスタッフしか書き込めません。必然的に出勤日数が多いスタッフの書き込みが目立つようになります。
出勤日数の多いスタッフは連絡ノートでも現場でも店長や社員とのコミュニケーションが密になりますが、出勤日数が少ないスタッフはもしかすると疎外感を感じてしまうかもしれません。
運用できないとスタッフの不満が溜まる
スタッフがせっかく連絡ノートに気づいたことを書いてくれても、店長や先輩スタッフが多忙でフィードバックできなければ、逆にスタッフの不満が溜まる原因となります。
書き込みをしてくれたスタッフは「こうすればお店がよくなる!」と思っていますが、それに対して店長から反応がなければ士気が下がってしまうのは当然です。連絡ノートの運用時は、フィードバックを滞らせないことを意識しましょう。
連絡ノートを見ないと内容が把握できない
飲食店にしか置かれていない連絡ノートは、お店に行かなければ内容を確認できません。スタッフで共有するものなので、誰かが持ち帰ってしまうと運用できなくなります。
店長は連絡ノートでスタッフの気づきを確認できますが、臨店機会が少ないSV(スーパーバイザー)はお店に行かなければ内容を確認できないのが連絡ノートのデメリットです。
連絡ノートを書いてもらうときのポイント
社員やアルバイトなどスタッフに連絡ノートを書いてもらう場合は、以下のポイントをおさえてもらいましょう。
- 日記にならないようにする
- 日付と時間帯は必ず記入してもらう
- お客様の声を拾ってもらう
それぞれのポイントを掘り下げて確認していきます。
日記にならないようにする
連絡ノートはあくまで仕事に関する気づきを書いてもらうためのものです。業務に関係がないことは極力書かないようにと、あらかじめルールを決めておきましょう。
ただ連絡ノートはコミュニケーションツールとしても使えるため、適度な遊び心は必要です。店長自らがフィードバック時にくだけた表現を使うなど、スタッフに配慮して運営することが大切です。
日付と時間帯は必ず記入してもらう
スタッフが気付いたことを書く連絡ノートでは、「いつ」起こったことかを明記してもらいましょう。
例えば、3月3日(金)に気付いたことでも、何時の出来事かがわからなければ改善策が打ちにくくなります。3月3日(金)22時の出来事と明記しておくと「閉店近くに来たお客様」とわかり、具体的な改善策を打てるようになるでしょう。
お客様の声を拾ってもらう
お客様のリアルな声は他の何よりも大切です。会計や座席に置かれているアンケート用紙に記入してくれるお客様もいますが、よりリアルな声は何気ない会話に隠れています。
「料理が出てくるのが遅いから、次からは違うお店に行こう」「あの料理は冷めて出てきた」など小さな苦情もスタッフに拾ってもらうことが大切です。
お客様のリアルな声には、飲食店をよくするためのヒントが隠されていますので、なるべく改善活動に活かすようにしましょう。
連絡ノートの記載例
ここからは連絡のノートの記載例として悪い例と良い例をそれぞれ2つずつご紹介します。飲食店で連絡ノートを運用する際の参考にしてください。
■連絡ノートの悪い記載例(スタッフ)
今日はアルバイト仲間のKくんとシフトが一緒でホールを完璧に回せた!ナイスコンビネーション!次も一緒に入れたら嬉しいなぁ。(記入者:A) |
スタッフの書き込みが日記のようになっており、なぜうまく仕事ができたのかが記載されていません。また日時の記載がないため、いつの出来事かがわからない書き込みです。残念ながらこの内容では飲食店の改善につながりません。
■連絡ノートの悪い記載例(店長)
3月8日(水)夜営業18時~予約 井上様4名(Aコース)バイトのKくんは18時までにしゃぶしゃぶ用の野菜を盛り付けておくこと。(記入者:店長) |
単なる業務指示になっている書き込み例です。連絡ノートはお店にしか置いていないため、バイトのKくんは出勤するまで連絡ノートの確認ができません。もし出勤がギリギリとなり、連絡ノートを見る余裕がなければ店長の指示を確認できない可能性もあります。
■連絡ノートの良い記載例(スタッフ)
3月8日(水)19時頃今日はアルバイト仲間Kくんとシフトが一緒だった。Kくんが担当したテーブルのお客様が「料理が出てこないなぁ」とつぶやいていたので、すぐ準備できる料理の提案に行ったら注文してくれた。Kくんには「焼き物は提供に時間がかかるので、オーダー取るときにお客様に一言かけよう」とアドバイスした。(記入者:A) |
日時がはっきりと記載されているだけでなく、お客様の声を聞いて具体的に行動した結果が記載されています。アルバイト同士でのコミュニケーションも取れていることがわかる好事例だといえるでしょう。
■連絡ノートの良い記載例(店長)
Aくん、Kくんのフォローありがとう!焼き物だけのオーダーで気になっていたけれど、フォローできずに申し訳ない…。料理の提供時間が長ければお客様の不満がたまるので、スタッフ用のメニューに提供時間の目安を記入するようにしますね。(記入者:店長) |
Aくんの記入に対する店長のフィードバックです。Aくんが気付いて対応したことを他のスタッフでもできるように「スタッフ用のメニューに提供時間の目安を記入する」という改善案ができました。スタッフの気づきから改善案につながった好事例です。
連絡ノート(お店ノート)のように使えるアプリ『botto』
連絡ノートはうまく活用できれば飲食店運営の改善に活用できます。しかし、連絡ノートを作って最初はスタッフが書き込んでくれたけれど、だんだんと書き込みが少なくなり、最後は運用を止めてしまったというケースもあるでしょう。
改善のサイクルを回し続けるためには、飲食店に特化したコミュニケーションツール『botto』がおすすめです。
『botto』は連絡ノートのようにスタッフが日々の気づきを書き込み、それに対してフィードバックするアプリです。アプリなので、いつでもどこでもスタッフの声がわかります。
飲食店の改善サイクルを回したい方は、ぜひ一度『botto』についてお問い合わせください。