「複数の店舗に理念を浸透させて、もっと一体感を出したい…!」と感じる飲食店経営者は多いでしょう。1店舗の時は経営者の考えがダイレクトに伝わるのでよいですが、店舗が増えると目が行き届かなくなることはよくあることです。
飲食店では存在意義を表す理念を作ることが大切です。理念があればスタッフの行動にも軸ができますし、お店のファンも増えやすくなるでしょう。
本記事では飲食店が理念を掲げるメリットや理念の作り方を詳しく解説します。
飲食店の理念とは「お店の存在価値」を表すもの
飲食店の理念とは、お店が世間に表明する「お店の存在価値」のことです。理念は料理や接客に対するお店の考えが明文化されている必要があり、お店全体の指針となります。
まずはお店の根幹となる不変的な理念を固めていきましょう。
飲食店が理念を掲げるメリット
飲食店が理念を掲げることで以下のメリットが得られます。
- 行動の判断基準になる
- お店のファンが増えやすくなる
- スタッフのモチベーションが上がる
それぞれを掘り下げて解説していきます。
行動の判断基準になる
理念は不変的なものなので、飲食店で働くスタッフが行動に迷った時の判断基準となります。
例えば、「関わる全ての人をハッピーに!」という理念の飲食店であれば、忙しくて余裕がない時でも料理の提供時には笑顔でお客様に接することが大切です。仮に理念が無いお店であれば、忙しさに追われてしまい、笑顔が出せないかもしれません。
行動基準となる理念は明文化されており、スタッフが見えるところに掲示することが大切です。常にスタッフの目に入る位置に理念が掲示されていることで、スタッフの意識が向上します。
お店のファンが増えやすくなる
理念は飲食店のあるべき姿を決めるものなので、賛同した人がファンになりやすいのが特徴です。
先ほどと同様に「関わる全ての人をハッピーに!」という理念の飲食店を例にして考えてみると、スタッフがお客様をハッピーにしようと常に笑顔で明るく接客していることが想像できます。お客様は居心地の良さを感じて、「また来たい!」と思う確率が高くなり、ファンになりやすいといえるでしょう。
お客様は居心地の良さを飲食店に求めています。居心地の良さを決めるのは、お店の軸となる理念と言っても過言ではありません。
スタッフのモチベーションが上がる
飲食店が理念を掲げることで、スタッフの働くモチベーションが高まります。
理念があることで、スタッフが一丸となることが可能です。同じ理念の下で働く一員として帰属意識が高まるといえるでしょう。
理念を持って行動することでお客様が賛同してくれるため、自然とスタッフは仕事に誇りを持てるようになります。お客様に喜んでもらう体験を通じて、コミュニケーション能力を高めることも可能です。
飲食店が掲げる理念の例
飲食店が掲げる理念はお店によって様々です。以下3つの企業の理念を紹介しますので、ぜひ理念作りの参考にしてください。
- 株式会社レストランバンク
- 株式会社オーゼットカンパニー
- 株式会社nadeshico
『今日もええ店作ります。』株式会社レストランバンク
大阪や兵庫を中心に繁盛店を展開する株式会社レストランバンクでは、『今日もええ店作ります。』という理念を掲げています。
株式会社レストランバンクでは、イタリアン、立ち飲み、おでん、餃子など様々な業態を展開しています。どの業態でもお客様全てが笑顔になれることを最優先にしており、『ええ店』を作ろうという想いがスタッフに浸透しているといえるでしょう。
参考:株式会社レストランバンク
『赤の他人にもおもろいと感激を』株式会社オーゼットカンパニー
大阪や東京で焼き鳥や焼肉などの飲食業態を展開している株式会社オーゼットカンパニーの理念は『赤の他人にもおもろいと感激を』です。
この理念はお客様だけではなく、スタッフや仕入れ業者にも向けられています。関わる全ての人への心遣いが表れた理念であり、社員やスタッフの行動指針になっているといえるでしょう。
『人をオモイ、街をイロドリ、時をモテナス。』株式会社nadeshico
滋賀県でレストランやカフェ、居酒屋などの業態を展開する株式会社nadeshicoでは『人をオモイ、街をイロドリ、時をモテナス。』という理念を掲げています。
この理念には「自分たちの店が、街を元気にする。」という想いが込められており、滋賀県にこだわったお店づくりを展開しているのが特徴的です。
飲食店の理念の作り方
飲食店で理念を作りたいのであれば、以下のステップで考えることが大切です。
- お店が大切にしたいことを考える
- 大切にしたいことを実現できる方法を考える
- お店のビジョンを考える
ステップごとに内容を確認していきます。
お店が大切にしたいことを考える
まずは理念の軸となるお店が大切にしたいことを考えます。将来的に店舗数が増えても変わらない信念を持つことが大切です。
例えば、お客様もスタッフも関わる「全ての人を笑顔にしたい」と考えて、飲食店を始めたとします。忙しくなったり、お店の売上が落ち込んだりしても、全ての人を笑顔にするためにはどうすればいいのかを考えることで、お店の雰囲気が決まります。
もちろんお店の利益は大切ですが、それ以上にお店の居心地を決める「大切にしたいこと」が重要です。
大切にしたいことを実現できる方法を考える
「全ての人を笑顔にしたい」という考えが固まれば、次にどうすれば実現できるのか具体的に考えていきましょう。
全ての人にはお客様だけではなく、スタッフや仕入れ業者も含まれます。お客様を笑顔にするためには、働くスタッフや材料や飲み物を供給してくれる仕入れ業者も笑顔にすることが必要です。
例えば、新メニューの試食会にスタッフや仕入れ業者を無料で招待するなどのイベントを設けることで、「全ての人を笑顔にする」ことに一歩近づけるかもしれません。
お店のビジョンを考える
理念を実現できる方法が決まれば、続いてお店のビジョンを考えましょう。
「全ての人」の範囲をどのように設定するかを具体的に考えていきます。例えば、特定の地域に限定して出店するのか、全国展開するのかによってもビジョンは変わってくるでしょう。
仮に全国展開していくビジョンを立てるのであれば、「〇年後には東京で〇店舗出店」など具体的なプランに落とし込む必要があります。同時に店舗数が増えれば、スタッフに理念が浸透しにくくなるため、理念浸透の方法も検討していきましょう。
飲食店の理念浸透ならコミュニケーションツール『botto』がおすすめ
飲食店で理念を掲げれば、スタッフの行動に軸ができて、お店のファンが増えやすくなるというメリットがあります。スタッフの行動にも良い影響を与えますので、ぜひ前向きに理念を作っていきましょう。
多店舗経営になっても理念を浸透させたいのであれば、飲食店に特化したコミュニケーションツール『botto』がおすすめです。アプリでのテキストコミュニケーションにより、お店の理念がスタッフに浸透しやすくなります。
現在、『botto』では無料相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。