「コロナ禍で売上が落ち込んでから立て直しができていない…。」とお悩みではありませんか?新型コロナウイルスの影響で、飲食店を取り巻く環境は大きく変わりました。
自店舗のことを分析して戦略を考えることにより、飲食店は立て直しできるかもしれません。実際に飲食店で立て直しに成功した事例は数多くあります。
本記事では飲食店の立て直しについて、わかりやすく解説します。立て直しに成功した事例も紹介しますので、飲食店経営にお困りの方は必見です。
飲食店で立て直しが必要となるケース
飲食店で立て直しが必要となる代表的なケースは以下のとおりです。
- コロナ禍で売上が落ち込んでいる
- 集客できずに困っている
- スタッフが集まらない
それぞれのケースを掘り下げて確認していきます。
コロナ禍で売上が落ち込んでいる
新型コロナウイルスのまん延は、人々の生活を変え、飲食店にも大きな影響を与えました。時短営業や外食自粛ムードが広がり、売上が落ち込んだ飲食店も多いでしょう。
人々の生活様式が変わり、以前と同じような方法では立て直しがうまくいかない場合があります。この場合は、テイクアウトや通販など新たな方法を模索して立て直しを検討することが大切です。
売上を回復させるためのアイデアを考えるようにしましょう。
集客できずに困っている
お客様が思ったように集まらない飲食店でも立て直し策を考える必要があります。
いくら美味しい料理やドリンクを提供していても集客がうまくいかなければ立て直しが必要です。飲食店の集客は立地やライバル店舗の状況に左右されるので、常に商圏分析を行うことが重要となります。色々な角度からお店を見つめ直し、集客力が向上する施策を考えましょう。
集客方法や運用のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
スタッフが集まらない
少子高齢化の影響もあり、多くの飲食店が人材不足に頭を悩ましています。スタッフが集まらなければ円滑な飲食店運営ができず、お客様の満足度が向上しません。
スタッフを集めるためには、お店の業務内容を見つめ直すことが大切です。楽しく働けるお店という評判が広がれば、スタッフを獲得しやすくなります。
アルバイトスタッフの紹介で、新たなスタッフが入店するという好循環が起こればベストだといえるでしょう。
飲食店を立て直しする手順
飲食店を立て直しする場合、以下の手順で実施しましょう。
- お店の現状を分析する
- ペルソナと商圏分析を行う
- 戦略を策定する
- 計画的に戦略を実行する
それぞれの手順を詳しく解説していきます。
自店舗の現状を分析する
飲食店の立て直しはやみくもに行っても結果が出ないかもしれません。そのため、まずはお店の現状分析を行うことが鉄則です。なぜ立て直しが必要となったか、あらゆる角度から分析しましょう。
お店の悪いところを探すのは精神的に辛い作業ですが、未来のお店を考えると避けて通れない道です。現状分析を行い、お店のピーク時と比較することが大切です。
ペルソナと商圏分析を行う
お店の現状がわかれば、次にペルソナと商圏分析を行います。
新型コロナウイルスの影響で以前とペルソナが変わることはよくあることです。改めてどのようなお客様をターゲットとするか、具体的に考えていきましょう。
設定したペルソナがどのようなお店に行くのかを考え、商圏分析を行います。ライバル店舗が変化していないかどうか、どのようなお店になっているかを分析することで、自店舗を差別化できるアイデアが生まれやすくなるでしょう。
戦略を策定する
ペルソナ設定と商圏分析ができれば、いよいよ戦略を練り上げていきます。目玉となる商品を考えて、どの媒体でどのようにPRしていくかを具体的に考えましょう。
現在はお客様の多くがSNSを通じて飲食店の情報を得ています。TwitterやInstagramなどを活用して、集客方法を考えることも1つの方法です。
計画的に戦略を実行する
あとは作り上げた戦略を計画的に実行していきます。
戦略を実行する時に大切なのはすぐに結果を求めすぎないことです。早期に立て直したいという気持ちがあると、どうしても焦りが生まれてしまいます。飲食店の立て直しは中長期で行うものだと頭に入れておきましょう。
戦略が間違っていなければ少しずつ立て直しが進んでいきます。定期的に戦略の効果を見直すことが大切です。
飲食店を立て直しするポイント
飲食店を立て直しするポイントは以下のとおりです。
- 感覚ではなくデータを活用する
- 定期的に振り返りを行う
- スタッフの声に耳を傾ける
ポイントをおさえることで、飲食店を早期に立て直せるでしょう。それぞれのポイントを確認していきます。
感覚ではなくデータを活用する
飲食店を立て直す際は、データ活用を習慣化しましょう。
感覚と勘に頼る立て直しは1回目はうまくいっても、2回目にうまくいかないことがあります。1回目がなぜ成功したのかというデータがなく、再現性が低いためです。
飲食店の立て直しにはデータ活用が欠かせません。データに基づき戦略を練り、効果測定もデータに基づいて行うことが鉄則だといえるでしょう。
例えば、新商品をSNSで宣伝したとします。SNSでのいいね!の数や宣伝後の集客数も立派なデータです。
定期的に振り返りを行う
実行した戦略が正しいかどうかは、定期的に振り返りすることで確認できます。
先ほども解説したとおり、立て直しの戦略は中長期で考えるのが鉄則です。しかし、目指すべき姿に程遠い場合は途中で修正する必要があります。修正すべきかどうか判断するのが、振り返りだといえるでしょう。
振り返りのタイミングは戦略立案時に設定しておきましょう。売上金額や集客数など評価対象の数値を決めておくことで、順調かどうか判断できます。
スタッフの声に耳を傾ける
飲食店の立て直しは社員だけではなく、アルバイトやパートスタッフ一丸で行うことが大切です。
特に現場で直接お客様と接するスタッフの声には耳を傾けるようにしましょう。スタッフはお客様の何気ない会話を聞いている可能性があります。お客様の不満を吸い上げることは、飲食店の立て直しに欠かせないことです。
働くスタッフの声を活かして、立て直しをスムーズに進めていきましょう。
飲食店で立て直しに成功した事例
以下の飲食店は工夫とアイデアにより、立て直しに成功しています。
- リンガーハット
- ケンタッキーフライドチキン
- 居酒屋「旬菜ながや」
それぞれの事例を紹介しますので、立て直しの参考にしてください。
リンガーハット
長崎ちゃんぽんのチェーン展開で有名なリンガーハットは20億円の大赤字を計上したところから、2017年に最高益を達成するまでV字回復したことで知られています。
デフレ化とリーマン・ショックで窮地に立たされていた当社は、野菜国産化を打ち出し商品の値上げを敢行します。デフレと逆行する決断は自殺行為と思われましたが、この改革が成功につながったのです。
野菜の国産化と増量により、これまでリンガーハットを利用しなかった健康志向の女性客や家族連れのお客様の増加に成功しました。逆転の発想で立て直しに成功した事例だといえます。
ケンタッキーフライドチキン
ケンタッキーフライドチキンも発想の転換により、立て直しに成功しています。
当社ではクリスマス以外の時期の売上を伸ばすことが長年の課題であり、需要期以外は営業赤字と厳しい状況が続いていました。
お客様には「ケンタッキーはおいしいけれど高い」というイメージがあることに切り込み、ランチタイムに500円の低単価セットを販売する戦略を取ってから、集客数が劇的に改善します。集客数が以前より20%も増えて、客単価も2%以上向上した好事例です。
居酒屋「旬彩ながや」
長崎県で居酒屋「旬菜ながや」を営むF.デザインNAGASAKI株式会社では、コロナ禍の宅飲み需要をチャンスと捉えて、ビデオ会議システムを活用したオンライン居酒屋を開始しました。
午後8時の開店と同時に全国の参加者をつなぎ、シェフが地域の観光情報とともに食材を調理する姿が共有されます。参加者は事前に購入した県産品の詰め合わせを食べながらお酒を飲める仕組みです。
コロナ禍のピンチを独自の視点で切り抜けた好事例だといえるでしょう。
アイデアがあれば飲食店は立て直しできる
コロナ禍で多くの飲食店が厳しい状況を経験しました。「食」でつながる飲食店は今後も必要とされる存在であり、この窮地を乗り越えていかなければなりません。
飲食店の立て直しはアイデアがあれば成功します。アイデアはすぐに生まれるものではありませんが、データ活用を軸にスタッフと一丸となって考えることで生まれやすくなるでしょう。
飲食店に特化したコミュニケーションツール『botto』を使えば、日頃からスタッフとコミュニケーションが取りやすくなり、アイデアが生まれやすくなります。気になる方はお気軽にお問合せください。