「店舗拡大でスーパーバイザーの設置を検討しているが、どうすればよいか分からない」「SVの役職を作ったが、機能していないと感じている」とお困りではないでしょうか？
SVの仕事内容や求められる能力を確認することで、SVの飲食店における役割が理解できます。SVの役割が理解できれば、教育方針を定めやすくなるので人材育成がスムーズになるでしょう。
本記事ではSVの役割や求められる能力を解説していきますので、SVの育成でお困りの方は必見です。
飲食店のSV（スーパーバイザー）とは？
SV（スーパーバイザー）は「エリアマネージャー」とも呼ばれ、複数店舗の売上管理や現場スタッフの管理など店舗全体のマネジメントを任される役職です。店長からの昇格の他に幹部候補生がキャリアアップのためにSVに就くパターンがあります。
店舗での経験はもちろんですが、マーケティングの知識やエリアを統括するリーダーシップが求められるため、責任重大なポジションだといえるでしょう。
SVの役割
飲食店におけるSVの役割には主に以下の4つがあります。それぞれを確認していきましょう。
- 本部と店舗の連携
- マネジメント業務
- 管理店舗への臨店
- 店長の育成育成
本部と店舗の連携
SVの中心業務は本部（経営側）と店舗（運営側）の間に立ち、上手く連携をとることです。組織としての経営方針は当然のことながら、各種イベントや売上目標などを共有して、エリアを統括します。
特にフランチャイズの場合は、店舗の経営者と直接やりとりをするため、信頼関係を構築して円滑に物事を進める能力が必要です。
本部と店舗の関係性を良好に保ち、組織全体を活性化させるのがSVの重要な役割だといえるでしょう。
マネジメント業務
SVとしてのマネジメント業務には主に以下があります。
- 各店舗の売上目標を達成するために計画を立てる
- 店長やスタッフとコミュニケーションを取り、働きやすい環境を作る
例えば、店長やスタッフと打ち合わせして、売上拡大に向けてSNSを使ったマーケティングを考えたり、SV自ら現場で働き、現場の課題を見つけたりすることで、飲食店が一致団結できるようになります。
担当エリアでの売上や利益の目標達成に向けて、SV自らが考えてマネジメントすることが大切です。
担当店舗への臨店
担当店舗への臨店は、SVにとって重要な業務です。定期的に店舗を訪問して、現場では気付けない課題を見つけ出し、軌道修正や課題解決を図っていくことが求められます。
臨店時には前回の課題点を重点的にチェックするだけでなく、社員やアルバイトとの面談を通じてビジョンやルールが浸透しているか確認しましょう。
最近では、Web会議システムを使ったリモート臨店を導入する飲食店も増えていますが、現場とのコミュニケーションのためにも、実際にお店に足を運ぶことが大切です。
店長の育成
効率的な飲食店運営のためには、店長が店舗マネジメントを的確に行うことが重要といえます。未来のSVを育成することにもつながりますので、店長の育成は注力すべき業務です。
そのためにまずPDCAサイクルの確立がポイントです。SVは店長と一緒にお店の目標設定を行い、計画→実行→評価→改善のサイクルを回すことで、店長が少しずつ店舗マネジメントを覚えていきます。
飲食店の店舗マネジメントについては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ一度ご覧ください。
SVに求められる能力
飲食店のSVには以下3つの能力が求められます。
- コミュニケーション能力
- 共感力
- 学習意欲
それぞれを掘り下げて確認していきましょう。
コミュニケーション能力
SVは本部と店舗間の連携をとる「架け橋」の役割の他、担当店舗の進捗状況を把握して、管理するポジションです。
架け橋的な役割のため、双方から板挟み状態になることも考えられます。その際に重要となるのが、双方を納得させるだけのコミュニケーション能力です。
SVは現場の声に耳を傾けて課題を見つけ出し、解決に向けて本部と掛け合う必要があります。円滑なコミュニケーションを行い、双方と信頼関係を築くことがSVには求められるでしょう。
共感力
SVには店長やスタッフの立場や状況を理解し、一人ひとりの意見や感情に対して共感する能力が求められます。
共感力を発揮するためにはまず、相手の話をよく聞き理解することが重要です。店長やスタッフが話を聞いてくれるという安心感を持つと、意見を言いやすい環境が生まれます。その結果、課題が見つかりやすくなり、改善に向けての取り組みもスムーズに進むでしょう。
SVに求められる共感力は、店舗で直面する問題や課題に対して真摯に向き合い、積極的にサポートする姿勢によって養われます。
学習意欲
SVは店長やスタッフの見本となる存在ですので、常に自分自身を磨くことが大切です。そのために学習意欲（向上心）は必要な能力であるといえるでしょう。
特にフランチャイズの場合は、店舗のオーナー（経営者）とのやりとりが多くなるため、知識不足は信頼を得られない要因となります。
時にはオーナーから経営課題に対して相談があるかもしれません。その際に、豊富な知識と具体的な対策を提示できれば、信頼関係の構築の一助になるはずです。
飲食店のSVを育成する方法
飲食店でSVを育成するためには、主に以下の3つの育成方法があります。
- 店長として実務経験を積んでもらう
- 研修を通じて経営理念やビジョンを理解してもらう
- 社外セミナーに参加してもらう
お店にとって最適な方法を導入するためにも、それぞれのポイントを押さえておきましょう。
店長として実務経験を積んでもらう
SVは店長や現場スタッフに指示を出す立場なので、店長としての実務経験が必須です。経験やスキル・知識すべてにおいて店長を超えている必要があるため、まずはSV候補生として経験を積んでもらいましょう。
特にSV候補生として店長を経験する際には、将来SVになった時の事をイメージしながら業務をこなしてもらうことが大切です。そうすることで、飲食店全体を客観的に評価できるようになり、SVとして臨店した際に役立ちます。
研修を通じて経営理念やビジョンを理解してもらう
SVは経営層の考えを現場に根付かせる役割も担っています。
店長やスタッフに共感してもらうためにも、まずはSV自身が経営理念やビジョンに賛同する必要があるでしょう。そのためには、社内研修を通じて経営層の考えを直接伝えることが重要です。
SVが経営者と同じ目線で業務に取り組めれば、組織全体の士気向上や成長につながります。意識のズレは経営にも大きく関わってきますので、有意義な研修になるようにしましょう。
社外のセミナーに参加してもらう
社内でSV育成のノウハウや研修体制が整っていない場合は、社外のセミナーを活用しましょう。
社外セミナーでは他企業のSVと交流でき、飲食業界の最新情報を収集できる貴重な機会です。セミナーで出会ったSV同士で交流を深められれば、困った時の相談相手になってくれる可能性もあります。
他の飲食店での事例は、自店舗でも活かせるかもしれません。SVになる前に社外セミナーで外の世界を知ることは大切だといえるでしょう。
円滑なコミュニケーションには最適なツールを
SVの業務をまとめて説明すると「経営層のビジョンを店舗に伝え、組織の目標に向かって一丸で取り組める体制を作ること」となります。
そのためには、SVは経営層から店長やアルバイトスタッフまであらゆる立場の人とコミュニケーションを取ることが大切です。しかし、SV1人であらゆる人物とコミュニケーションを取るには限界があります。
そこでおすすめしたいのが、飲食店に特化したコミュニケーションツール『botto』です。
『botto』では現場スタッフが1日の業務を振り返り、アプリ内で共有できます。SVとしてリアルな現場の声を把握できれば、店舗の改善や目標設定などの判断材料にできるでしょう。臨店して直接会わなくても、アプリ内でコメントやフォローだけでも信頼関係を積み上げるコミュニケーションとなります。
『botto』は無料相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
