「飲食店を成長させたいけれど、いまいち結果がついてこない…。」とお悩みではありませんか?もしかすると適切な目標設定ができていないのかもしれません。
多店舗を運営する飲食店では、お店ごとに適切な目標設定ができていないと、店長以下現場ではたらくスタッフのモチベーションが上がらない可能性があります。逆に適切な目標設定ができていれば、スタッフはモチベーション高く自発的に行動するようになるでしょう。
本記事では飲食店における目標設定の手順について解説し、本部から店長、店長からスタッフへの目標設定の伝え方を解説します。飲食店の目標設定にお困りの方は必見です。
飲食店の目標設定をする手順
まずは飲食店を経営する企業が、各店舗の目標設定を行う手順を確認していきましょう。
- お店の現状を分析する
- 今後のビジョンを描く
- 細分化して考える
上記のステップで目標設定を行えば、勘や経験ではなくデータに基づいた納得感のある目標設定が可能です。それぞれのステップを確認していきます。
お店の現状を分析する
目標設定を行う前に、お店の現在地を確認するための分析を行いましょう。現状分析を行わないと「なんとなく」や「ざっくり」の目標設定につながりやすくなります。
お店の現状分析は、売上や客数、客単価、利益率などデータから分析することが大切です。データをベースにすることで、現状を明確にできるため、目標設定がしやすくなります。
店長に対して目標設定の根拠を伝えるためにも、現状分析はデータに基づいて行うことを意識しましょう。
今後のビジョンを描く
お店の現状を把握した後は、今後お店をどう成長させていきたいか、ビジョンを描きます。短期・中期・長期に分けてビジョンを示すことで、店長やスタッフがお店の未来の姿を想像しやすくなるでしょう。
継続してお店を成長させていくためには、売上を増やして利益を上げることが大切です。しかし、ただ単に売上や利益重視の目標設定では店長やスタッフのはたらく意欲につながりにくいでしょう。お店のビジョンを描き、社員やスタッフの幸せのために目標設定をしていることを伝えていくことが大切です。
細分化して考える
飲食店の売上や集客は、営業時間や天候などの条件によって大きく異なるのが一般的です。例えば、平日のランチタイムで雨の日と休日のディナー晴れの日であれば、売上金額が10倍違うこともありえます。
目標設定の際は、毎日同じ売上や来客数になるとは考えずに、条件別に細分化して考えることが大切です。日々のデータを蓄積しておけば、過去のデータを活用できるため、条件ごとの細分化がしやすくなります。
店長に対して目標設定を伝える方法
本部でお店ごとの目標設定ができれば、現場の責任者である店長に内容を伝えます。店長に対して目標設定を伝えるときは、以下を意識しましょう。
- 目標設定の根拠を示す
- 今後のビジョンと連動させて伝える
- お店の方針を一緒に考える
それぞれの方法について、掘り下げて確認していきます。
目標設定の根拠を示す
まずは店長が目標設定に納得できるように、設定の根拠をデータで示すことが大切です。多店舗経営の場合、店舗ごとで目標設定が異なるのは当然ですが、根拠がなくざっくりとした状態であれば、不公平感が生まれやすくなります。
現場の責任者である店長が納得できなければ、はたらくスタッフの士気も高まりません。目標設定の根拠を明確に示して、最初に本部と店長が同じ方向を向くことが大切です。
今後のビジョンと連動させて伝える
飲食店が継続的に成長していくためには、現状維持ではなく売上を伸ばしていくことが大切です。そのため飲食店では、頑張ればギリギリ手が届く難易度である、いわゆる「ストレッチ目標」を設定することが多くなります。
目標設定を今後のビジョンと連動させて店長に伝えることで、ストレッチ目標であっても不満が生まれにくく、同調してもらいやすくなるでしょう。
ビジョンを伝える上で大切なのは、売上や利益など数字ばかりを語らないことです。お客様やはたらくスタッフにどのような価値を提供していくのか、未来を語ることで店長が納得しやすくなります。
お店の方針を一緒に考える
飲食店本部の仕事は、店長に目標設定を伝えたら終わりではありません。「どうすれば目標設定をクリアできるのか」ということを、店長と一緒に考えることが大切です。
お店全体の方針はもちろんのこと、スタッフの教育方針なども本部が噛み込んで一緒に考えることで一体感が生まれ、目標達成に向けてのモチベーションにつながるでしょう。
店長がスタッフに目標設定を伝える方法
飲食店は店長1人の力では運営できません。そのため、本部から通達された目標設定を、店長がスタッフに伝えて、全体で共有することが大切です。
- 全体像を伝える
- 目標を細分化して伝える
- 具体的な行動方針を伝える
店長がスタッフに目標設定を伝えるときは、上記の手順で進めるようにしましょう。それぞれを確認していきます。
全体像を伝える
まずは企業やお店全体の現状と目標の全体感を伝えましょう。アルバイトやパートのスタッフの場合は、売上や利益、客単価などの詳細を伝えるよりも全体感を共有する方が、イメージしやすい場合があります。全体像を伝えるときは、目指しているビジョンも合わせて共有することが大切です。
アルバイトやパートスタッフに協力してもらうためにも、お店が目指している方向性に共感してもらいましょう。
目標を細分化して伝える
全体感の説明が終われば、次に目標を細分化して伝えていきます。月単位、週単位、日単位と細分化して説明することで、目標設定をリアルに感じてもらえるようになるでしょう。
目標を細分化して伝えるときには、データを用いながら伝えることが大切です。営業日や天候によって目標設定が異なる場合は、データを見せることでスタッフが納得しやすくなります。
具体的な行動方針を伝える
店長はスタッフに対して目標設定を伝えるだけでなく、一人ひとりに対して求めていることをダイレクトに伝えましょう。お店の目標達成は店長の一人の力では成し遂げられないため、社員やスタッフと一緒になって対応していくことが大切です。
例えば、「お客様に呼ばれる前にお声がけする」という行動方針を伝えたとします。行動方針を意識したスタッフは、注意深くお客様を観察するようになるので、接客の品質が向上するでしょう。
店長が目標達成のためにすべきこと
飲食店で目標設定をクリアするためには、現場の責任者である店長がリーダーシップを発揮して以下を実践することが大切です。
- 先頭に立って目標に向かう姿勢を示す
- スタッフ一人ひとりに責任感を持たせる
- 強固な組織にするために振り返りを行う
店長が目標達成に向けてすべきことを確認していきましょう。
先頭に立って目標に向かう姿勢を示す
店長はリーダーシップを発揮し、先頭に立って目標達成に向かう姿勢をスタッフに見せることが大切です。店長自らが考えて行動し、スタッフに背中を見せることで、熱意が伝わります。
現場の責任者である店長は「常にスタッフに見られている」と意識して、スタッフの模範となることが大切です。
スタッフ一人ひとりに責任感を持たせる
繰り返しになりますが、お店の目標設定は店長一人ではクリアできません。そのため、スタッフ一人ひとりが責任感を持って、持ち場の仕事を全うする必要があります。
店長の仕事は、はたらくスタッフ一人ひとりに責任感を持たせることです。スタッフに任せずに店長自身が対応したほうが迅速かもしれませんが、店長一人での対応はどこかで限界が訪れます。
スタッフに責任感を持ってもらうためにも、一人前になるまでは手厚く教育し、仕事を任せるようにしましょう。
強固な組織にするために振り返りを行う
お店の目標設定をクリアするためには、店長を含めてスタッフ全員がチームとなる必要がありますが、強固な組織を作り上げるのは一朝一夕にはいきません。強い組織を作り上げていくためには、日々の振り返りを行い、常に改善を続けていくことが大切です。
振り返りを行い改善につながるサイクルの仕組み化が、店長には求められます。例えば、日報でスタッフが記入したことに、店長がフィードバックをすれば日々の振り返りを仕組み化できるでしょう。
飲食店での日報については、以下の記事で無料テンプレート付きで紹介していますので、合わせてご確認ください。
お店全体で目標達成に向けて取り組もう
飲食店が継続的に成長していくためには、適切な目標設定を行って、売上や利益を伸ばす必要があります。そのためには、本部・店長・スタッフ全員がチームとなって力を合わせることが大切です。強固な組織ができれば、自ずと目標達成に近づいていくでしょう。
目標達成に向けて強いチームを作るためには、スタッフ同士のコミュニケーションが欠かせません。飲食店に特化したコミュニケーションツール『botto』を使えば、日々の振り返りから課題が見つかり、改善に向けて取り組みやすくなります。
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